はーい、トランスジェンダーのあっちです♪
わたしがまだ男の子だった頃のお話。
学校で、ちょっと相談したいことがあってね、ある先生のお部屋にお邪魔したの。
あったかくて、やさしい、男性のマブリー先生。
わたしの大好きな先生。
先生は教会の神父さんでもあったのよ。
「マブリー先生、ちょっと相談したいことがあって」
「おお、あっちか! あれ? その膝の包帯はどうした?」
「ちょっとケガしちゃって……」
「よし、私が診てあげよう」
「え!?」
マブリー先生は、椅子に座ったわたしのズボンのベルトをカチャカチャと外し始めたの。
びっくりした。
声が出なかった。
動けなかった。
そのまま、わたしの“下”を脱がし終えた先生は、ベイベちゃんをモミモミし始めたの。
(先生……なに……してるの? わたしのケガは左のひざだよ? そこ、全然関係ないよ?)
びっくりしすぎて……心も身体も固まっちゃって……
のどがギュッと閉まって、声が出なくて……
ただ、先生にされるがままで……
その様子を、ちょっと上からながめてるだけ……
まるでもう一人の自分が、ボーっとテレビでも見てるみたいに……
でも、覚えてる。
いつもやさしい先生の息が「はぁはぁ」って荒かった。
目がギラギラしてた。
いつも紳士的な先生が、動物さんになっちゃったみたいだった。
・・・・・・・・・・
年月が過ぎた。
最近、ジャニーさんの性加害のお話を聞くようになって以来、あの時のシーンがフラッシュバックするようになってきちゃった。
メンタルクリニックのお医者さんに聞いてみたら、PTSDの発作だって。
やっぱりなぁ。
過呼吸になって、
はぁはぁはぁって息が苦しくなって、
全力ダッシュした後みたいに心臓がドキドキドキドキって、
胸が苦しくて、
押しつぶされそうで……
そのあと、わけもなく、すご~く、悲しい気持ちに襲われるの。
ひどく気分が、落ち込んで、うつ状態……
そんな感じだよ?
でも、おかしいよね?
だって、マブリー先生に“いたずら”されたことは、誰にも秘密の、“うれしい思い出”だったはずなのに……
「先生はわたしを女の子だと思ってくれたんだ」
「可愛いって思ってくれたんだ」
「だからムラムラしちゃって、我慢できなくなっちゃって、エッチなことをしちゃったんだ」
そう、思ってた……
そう、思い込んで……た……のかな?
ジャニーさんのニュースを聞いて、わかっちゃた。
先生はわたしを“女の子”って思ってくれたわけじゃないって。
“男の子が好きな男性”だったんだって。
<小児性愛の加害者に狙われやすい子の特徴>
●内向的
●言い返したりできなさそう
●反抗しなさそう
●悩みを抱えてそう
わたし単に、先生にとっては“ターゲット”だったの?
だってこの4つの特徴、全部、当てはまるもん。
それでもね、わたしにとっては、“うれしい思い出”……
だよ?
だって……
“男の子好き”でもなんでも、「可愛い」って思わなかったら……
あんなこと、しないでしょ?
・・・・・・・・・・
大人になってわかったこと。
それは、マブリー先生がしたことは「いたずら」じゃなくて「性的虐待」ってこと。
犯罪だということ。
それから、わたしも先生と同じで、エッチなんだってこと。
だって、不意にあの場面が目の前によみがえってきて発作で苦しくなるくせに……
なのに……なのに……
気づくとパンツがぬれてるんだもん……
ほんと、エッチな身体さんだ。
こんなわたしも、いつか好きな人と巡り会って、ちゃんと愛されてみたいなぁ♡
以上「“いたずら先生”との思い出」でした。
でもね、発作といっても、わたしは全然へっちゃらなんだぁ♪
普通に慣れてるし、前と比べたら全然軽いから。
3年前にホルモン治療を始めて以来、おかげさまでメンタルが安定するようになったし、ね♡
それに、もっともっと本当に苦しんでいる人たちを、わたしは知っているから。
じゃ、またね~ぇ♪
トランスジェンダーのあっちでした(#^.^#)
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