この物語を、性別違和を抱える人、性的マイノリティーの人、生きづらさを抱える全ての人たちに捧げます。
小学校高学年の頃
クラス中の騒動になったキスマーク事件の時も……
この頃はまだ性に目覚めてなくて、自分の性別についても意識したことなんかなかったけど……
物心ついた頃からわたしは、ず~~~っっと、「オレ」とか「ぼく」という一人称を使えなかったの。
言うのに違和感というか、抵抗感があって……
あの頃はまだ、天使でいられたんだ……
そんなわたしも思春期を迎え、明らかに「違和感」と「嫌(いや)感」を覚え始めたの。
※「I(アイ)さん」というのは、一人称が言えなかった当時のわたしが考えた、英語で「わたし」を意味するI(アイ)に「さん」をつけた言い方だよ。
その日は、突然やって来た……
ハンマーで殴られたような衝撃……
そのうち「白い生理」も始まって……
「男の人」になっていってしまうんだ……
お父さん、お母さん、
わたしの高校生活は、こんな、生きる希望を失った状態でスタートしたよ。
わたしの入った高校はいわゆる地元の進学校。
その中でわたしは、ただの目立たない「男子生徒」の一人。
夢や希望もなくて無気力。
授業もつまんない。
全然わかんない。
中学校までは一応、優等生だったわたしだけど……
「このままじゃ2年生にはなれない」
と先生に言われて、特別課題を提出して、なんとか進級できたの。
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中学生の時から男子たちが話していた噂のアレは、すごく変な匂いで……
毎日ムズムズして、頭がおかしくなりそう。
放っておくと破裂してしまいそうで、怖かったなぁ……
男性ホルモンはこの先、ずっとわたしを苦しめ続けることになったよ。
家の二階の屋根に乗って、一人夜空をながめて、涙を流してた……
そんなわたしの高校生活を変えてくれたのは「初恋」だったよ!
つづく
【おまけ】
思春期以降、ずっと、ムダ毛は本っっっっっっっ当に、大きな悲しみでストレスだったの。
でも今は、脱毛サロンと女性ホルモン投与のおかげで、つるぴかハッピーちゃんよ♪
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じゃあまた、「高校編02~初恋~」でお会いしましょ♡
トランスジェンダーのあっちでした♬
【つづき 高校編02~初恋~】
【トランスジェンダー虹色の履歴書シリーズ】